ドル円の月足は今年の1月に昨年最高値の151.944円から61.8%戻しを超えて下落するも1月に月足のミドルラインでサポートされ反発。3月に底値から31.8%戻しの水準で揉み合い135〜137円で停滞。ここまではテクニカル的な値動き。
 3月10日シリコンバレー銀行の破綻、同15日にクレディ・スイスの経営危機等の材料が発表され、その後もドイツ銀行の金融危機等もあり、一気にリスクオフへ。インフレ退治のための異常なスピードでの利上げの経済への影響がここに来て現れ始めた。
 リスクオフの局面で買われるリスク通過(ドル、円、スイスフラン)のうち、米ドル(シリコンバレー銀行)とスイス・フラン(クレディ・スイス)二つの通貨の価値が下落し、年内の利下げ観測まで起こり円高となる。しかしアメリカのクレディスイスへの支援対策やドイツ銀行危機の中身の精査などの安心材料がありリスクオフの巻き戻し。29日からは四半期末の決算フローが重なり1月、2月と切り上げた安値を割ることが出来ず上昇トレンドライン継続。
 日足では一目均衡表の雲を上抜けしているが、これが雲が薄くなっている抵抗力の弱い部分ということ①、安心材料が出ている中でリスクオフ巻き戻しの値動きがありながらも日足レベルでは下落していること②、最も強い上昇が月末フローであった事③があり、ドルに対しての円の優位性はまだ高いままと考える。
ドル円下落の今後のシナリオとしては❶世界的な景気後退懸念が来る事でのドル高円高、❷アメリカ経済が不安になる事でのドル安円高、❸日銀のYCCの撤廃の三つ。
ドル円上昇の今後のシナリオとしては❹景気後退懸念が払拭された事でのドル安円安(リスクオン)、ぐらいしか正直思いつかない。。
 今回の円安(昨年3月から)騒動の発端はアメリカの異常な利上げとそれに追随する各国の中央銀行の利上げに対して、日銀が金融緩和を徹底したことから始まっている。RBCブルーベイが予想した日銀のYCCの撤廃。これが現実となれば日本のYCCが起因の値動きは戻されることも考慮する必要がある。テクニカル的にはドル円は買いだが、ファンダメンタルズに対してテクニカル的な逆行が生じている時がスイングトレーダーのエントリーチャンスとなる。まだファンダメンタルズの大局の答えは出ていないが、❹の今からリスクオンは正直楽観が過ぎると感じる。異常な利上げによって出てきた問題はまだまだ表面的なものであり、インフレが僅かに収まってきているとは言え、今リスクオンになると株高によりインフレは再燃してしまう。
ドル円のショートポイント、テクニカル的には日足の200EMA、75EMA、一目均衡表の基準線の重なる133.8円〜週足のミドルライン134円水準。上抜いた場合は151円からの50%戻しと週足のボリンジャーバンド下向きの+2シグマ、一目均衡表の基準線と重なる139.5〜139.6円水準。ここでのマックディーヒストグラムやファンダメンタルズの材料を加味してトレードしていきたい。
4時間足的にはマックディーがダイバージェンスからのデッドクロスと下落気運。三月の月末フローが終わりそのまま一気に下落となる可能性もあるが、日足的には上値余地もあるため下手に追わないように気をつけたい。
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